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就職氷河期世代のキャリア形成とデフレ/インフレ論争について

2024-01-08

就職氷河期世代の就業者サポートをするしないが議論に上がることがあるが、ある程度成功した人間の差別意識と選民思想と生存バイアス全開な意見を見ていると、まぐれ当たりでなんとか就職できている就職氷河期世代としては何とも言えない気持ちになる。

人がキャリアアップするきっかけとして、何らかの営利目的の共同体に所属して、そこで貢献をしたという経験/実績/経歴を獲得したという状態を得ることが必須だと考えられる。その為にはまず就業者が要求する業種に就職することが必要不可欠であると考えられる。それを実現する為にはまず職がそもそも存在することが必要条件となる。デフレ下の場合、現金を持ち続けるインセンティブが高く、新たな投資をしない為、事業が起こらず、求人も発生しない。インフレ下の場合、貨幣価値は相対的に下がる為投資に対するインセンティブが高くなり、新たな事業が起こり、求人も発生すると考えられる。営利目的の共同体に貢献した経験/実績/経歴は転職時の評価基準の結構な割合を占めており、「あるシチュエーションにおいてどう問題解決したか」なんかは典型的な例である。そもそも就職していなければ機会すらない。起業という選択肢もあるが凡人にはハードモードである。NVidiaの革ジャンCEOが起業はもうしたくないと言ったくらいなので相当ハードなのだろう。

日本の就職氷河期を見ればわかるが、高学歴な人間が適切な就業者経験も出来ずキャリアアップ出来なくなったという実例がある。営利目的の共同体に所属出来なかった人間が政治活動にスポイルされ人生を棒に振っている例も見受けられる。

この過ちを繰り返さない為に現状(1ドル150円前後)のインフレを許容すべきではないか。 ただ今のインフレは原材料費の高騰が主な要因となっている為、なんらかの形で原材料費が下落したら、浮いた分は給与に反映させるべきである。そうすることで初めてキャリア形成とインセンティブの享受を両方達成できるのではないか。